普段、何気なく目にしている木の模様。
「木目(もくめ)」とも呼ばれるこの模様には、ひとつとして同じものがありません。
木によって、またカットする場所によって、他にはない唯一無二の模様が生まれます。
さらに木目は、「板目(いため)」と「柾目(まさめ)」の2種類に分かれます。
たけのこ模様のように見えるのが「板目」、ストライプ状のまっすぐな模様が「柾目」と呼ばれ、どちらの木目が出るかは、木の切り方次第です。
無垢材と言うと、「板目」のイメージが強いかもしれませんが、実は「柾目」にも、さまざまな魅力があります。
今回は、柾目の知られざる魅力をご紹介します。
まずは、分かりやすい見た目の特徴から。
縞模様のようにまっすぐ伸びる木目が、お部屋の印象をナチュラルかつシンプルに見せてくれます。
お部屋の雰囲気をあまりカジュアルにしたくないという場合には、無垢材らしさのある板目よりも、すっきりした柾目の方が向いているかもしれません。
縦の線が強調されるので、長手方向に広がりをもたらす効果も期待できます。
また、オークやナラの柾目には、「虎斑(とらふ)」という美しい模様が現れます。
虎の毛皮のような縞模様なのでその名が付いています。
一見しただけではすり傷のように見えるかもしれませんが、限られた樹種にしか現れない、希少な木目です。
かの建築家フランク・ロイド・ライトも、複数の作品において、ここ一番の家具に虎斑の現れる柾目のオークを使用していたことから、この模様を好んでいたと言われています。
もちろん、見た目だけでなく、実用的な機能面での魅力もあります。
「無垢材は動く」と言われることがありますが、無垢材には周囲の湿度をコントロールしてくれるという特徴があり、その際に伸びたり縮んだりしています。また、なんらかの理由でこの動きが過剰になってしまうと、反りや割れに繋がることもあります。
▼無垢材の「動き」はなぜ起こる?
https://www.mokuzai.com/contents/column/expansion-and-contraction/
実は、板目に比べて、柾目は“伸び縮みの動き”が小さいことが分かっています。
つまり、湿度が低く乾燥していたり、逆にジメジメしていたり、といった過酷な環境下でも、比較的伸び縮みしづらい木目なのです。
実際にマルホンでは、無垢材にとって過酷な環境となる「床暖房」に対応させるため、柾目のみを集めた商品をラインナップしています。
マルホンの床暖房対応無垢フローリングは、無垢材の”動き”を抑えるために様々な工夫を施していますが、その工夫のひとつが「柾目を使うこと」なのです。
▼柾目フローリング一覧
https://www.mokuzai.com/Product/Flooring/ptkid26
また、パネリング(壁・天井材)にも、柾目の商品を多数ラインナップしています。
床だけでなく壁や天井にも木を使う場合、お部屋の印象がカジュアルになりすぎるのでは?と心配される方も多いのですが、柾目を使えばスタイリッシュにまとまります。
▼柾目パネリング一覧
https://www.mokuzai.com/Product/Paneling/ptkid26
さらに、テーブルやカウンターを柾目でご用意することも可能です。
一枚板のように存在感が大きいものではなく、洗練された垢抜け感のあるものをご希望の場合は、柾目を継ぎ合わせたものの方がイメージに近いかもしれません。
美しく、実用性も兼ね備えた「柾目」。
マルホンのショールームでは、柾目の無垢フローリングや無垢パネリングを、実際にご確認いただくことができます。
施工事例をご覧いただきながら、「板目」と「柾目」の違いをご案内させていただくことも可能です。
ぜひお気軽にご予約ください。