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2022.04.06 | お手入れについて

ペットにやさしい無垢フローリング 前編

コロナ禍が続いている昨今、犬や猫などのペットを飼う人が増えているようです。
ショールームでも「ペットを飼っていますが、おすすめはありますか?」とよくご質問いただきます。
今回のブログは前編・後編に分け、前編ではペットにやさしい無垢フローリング選びの3つのポイントをご紹介いたします。
後編では、浸透性塗料を施した無垢フローリングをご採用いただいたお宅にて、実際にワンちゃんの粗相跡をメンテナンスしていただきましたので、その様子をレポートいたします。

ペット 無垢フローリング

1つ目のポイントは【堅さ】です。
無垢木材は木の種類によって堅さが大きく異なります。
柔らかい木は弾力があり、適度に衝撃を吸収してくれます。ペットの足腰にやさしいの素材をお探しなら、柔らかい木がおすすめです。ただし“傷がつきやすい“というデメリットと背中合わせでもあります。

2つ目のポイントは【滑りにくさ】です。
木の種類の中でも、広葉樹は「環孔材」と「散孔材」に大別することができます。
「環孔材」は比較的木目がはっきりしており、表面の凹凸を感じられるのに対して、「散孔材」は穏やかな木目をおり、比較的なめらかな触り心地をしています。

タモ カバザクラ フローリング
▲左:環孔材[タモ]/右:散孔材[カバザクラ]

また、フローリングの巾も重要なポイントになるでしょう。例えば35㎜の細幅と150㎜の幅広とでは、木材と木材の間の目地の数が大きく異なります。

”細巾"
ヨーロピアンオーク細巾
幅広"
ヨーロピアンオーク幅広

このようにフローリングの木目や巾の違いが、爪の引っ掻かりやすさや足裏のグリップの効きやすさに影響を与える可能性があります。

3つ目のポイントは【塗装】について。
日本国内で飼われている室内犬の8割近くが、足や腰に何らかのトラブルを抱えていると言われています。加齢でパット(肉球)から湿度が失われるようになると、ツルツルした床では滑りやすくなり、足腰に負担がかかってくるためです。

滑りにくさを重視される場合は、木の表面に塗料を染み込ませる「浸透性塗料」による塗装がおすすめです。
木目の凸凹をそのまま体感できるため、滑りにくい塗装と言えます。
シミや傷は他の塗装よりも付きやすいですが、紙やすりで削って再塗装をすることで、ご自身でも簡単に補修をすることができます。
▼浸透性塗料のお手入れ方法 ※動画でご確認いただけます※
https://www.mokuzai.com/LearningWood/in_di-129

とにかくお手入れが楽なものが良いという方におすすめなのは、「コーティング系塗料」の塗装です。
木材の表面にプラスチックの塗膜をつくるため、水汚れに強い塗装です。
ただし、ツルツルとした質感になるため、ペットが滑りやすいという一面もあります。
▼コーティング系塗料のお手入れ方法
https://www.mokuzai.com/LearningWood/in_di-23

お手入れは楽なものが良いけれど、ツルツルした質感では無く、素材感を感じたい!という方には「高機能塗料」の塗装をご用意しています。
汚れにも強くお手入れが楽な上に、浸透性塗料で仕上げた無垢材に近い触り心地です。浸透性塗料とコーティング塗料の良い特性を併せ持っているため、ペットを飼っている方に選んでいただくことの多い塗装といえます。
▼高機能塗料のお手入れ方法
https://www.mokuzai.com/LearningWood/in_di-141

ペットとの暮らし方は、ご家庭によりさまざまです。
“ペット用”の商品はありませんが、木材や塗装の種類など、たくさんの選択肢の中から、お施主様(飼い主様)の気持ちに寄り添ったご案内をさせていただくことが可能です。

ペットを飼っているご家庭では、メンテナンスに対する不安から浸透性塗装をあきらめようと考えている方もいらっしゃるかもしれません。次回のブログでは、浸透性塗料を施した無垢フローリングをご採用いただいたお宅にて、実際にワンちゃんの粗相跡をメンテナンスしていただきましたので、その様子をレポートいたします。お楽しみに!

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