無垢フローリングをご検討の際に、
「無垢フローリングって、すり傷や凹み傷がつきやすいですか?」
「子どもがおもちゃなどを投げて、フローリングに傷がつかないか心配です」
といったお言葉をよく耳にします。
自然素材である無垢フローリングは、木の種類によって、堅さが異なります。
そのため、柔らかい木を使ったフローリングは傷つきやすく、堅い木を使ったフローリングは傷つきにくくなります。
ただし、浸透性塗装(オイルや蜜蝋など)が施された無垢フローリングであれば、傷を紙やすりで削ることで簡単に補修ができます。
また、凹み傷がついてしまっても、アイロンを使って元に戻すことができるのです。
今回は、堅さの違う無垢フローリングを用いて、それぞれの凹み方の違いと、それをアイロンで補修する際の様子についてご紹介します。
マルホンでは、非常に柔らかい木から非常に堅い木まで、堅さを5段階に分類しています。
今回は、堅さレベルの違う5種類の無垢フローリングを使用します。
▼無垢フローリングの堅さについて
https://www.mokuzai.com/contents/blog/2022-0914/
凹み傷をつけるため、こちらの石を約70cmの高さから落とします。
重さは大体800~900gくらいでしょうか。
まずは、非常に柔らかい「天竜スギ」に凹み傷をつけてみます。
しっかりと跡になっていますね。
これを、アイロンを使って元に戻していきます。
凹み傷の上に水に浸した布を置き、アイロンを当てます。
1度で戻らないような凹みの場合は、これを数回繰り返します。
するとご覧のように、凹み傷が目立たなくなりました。
濡らした布とアイロンで水蒸気を発生させ、それを利用して補修しています。
非常に柔らかい「天竜スギ」は、簡単に凹みますが、補修も比較的容易です。
一方、堅い樹種の方が、凹みにくく補修しづらいと言われています。
次は、2番目の堅さの「マホガニー」です。
木目のおかげか、傷はあまり目立ちません。
これも簡単に補修することができました。
続いては、3番目の堅さの「アメリカンブラックチェリー」です。
アイロンを2~3回当てると目立たなくなりましたが、まだ少し傷が気になります。
気になる箇所を紙やすりでサンディングをすることで、一番右の状態まで補修することができました。
次に、4番目の堅さの「タモ」です。
堅い樹種ですが、なんと1度のアイロンで補修することができました。
先ほどのブラックチェリーは散孔材、こちらのタモは環孔材と、種類が異なります。
この違いが補修のしやすさに影響を与えたのかもしれません。
▼環孔材と散孔材の違いについて
https://www.mokuzai.com/Faq/274
最後に、非常に堅い「ジャトバ」です。
アイロンを2~3回当てましたが、まだ少し凹みが気になりました。
紙やすりでサンディングをして、綺麗に戻すことができました。
以上のように、無垢フローリングについた凹み傷は、アイロンや紙やすりを利用することで、ある程度元通りにすることができます。
柔らかい木は凹みやすいものの補修しやすく、堅い木はそもそも凹みづらいですが、その分補修の際には少し手間がかかります。
いかがでしたでしょうか。
これを知っておくだけで、凹み傷に対する気持ちが変わってきませんか。
詳しいお手入れ方法については、各ショールームまでお気軽にご相談ください。
補修方法の詳細は、下記ページでも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
▼無垢フローリングのお手入れ方法 – 浸透性塗料編
https://www.mokuzai.com/LearningWood/in_di-129