2014.06.25 | 経年変化
木材は時を経ることで、色味が変化します。畳の色が変化するように、自然素材の無垢材も時間の経過とともに色味が変化していきます。
では、どのように色味は変化するのでしょうか。「どの木も濃くなるのでは!?」と思われがちですが、木の種類によって色味の変化は様々です。色が濃くなる材、反対に色あせていく材など色相、彩度、明度が変化します。無垢材は長く付き合える素材だからこそ、経年変化後の色味も知っておきたいもの。
今回のテーマでは主に、樹種ごとに異なる色味の変化と傾向について取り上げます。
なぜ木の色味は変化するのでしょうか?
様々な要因により変色が生じますが、木材に色の変化をもたらす最も大きな要因は“光”です。光は遮断することができないため、必ずその影響が現れてきます。光にはさまざまな波長があり、特に紫外線の影響は強く、木材の成分の中で最も光に敏感なリグニンという成分は、紫外線などの光を吸収して、分解し変性していく過程で木材の色が変化します。
詳しくはこちら、見る木活かす木『木材はなぜ、変色するのか?』【653 号】をご参照ください。
では、実際にどの様に変化するのか見てみましょう。主に色が明るくなる樹種、濃くなる樹種、またそれ以外にも特徴的な変化をする樹種に分類して下記に紹介します。
風合いが増す経年変化も、時には困ったことになってしまう場合もあります。よくある日焼けのトラブルとその対処方法についてご案内します。
【日焼けによる変色のトラブル 】
●養生の日焼け(ボードやテープ)
養生テープを直接フローリングに張ってしまったり、養生が不十分な場合は、養生をしている部分としていない部分とで色味の差がでてしまいます。特に掃きだしなどの大きな開口部や方角によっては、施工中の期間だけでも十分に焼けて色の差が出てしまうこともあるので、壁際までしっかりと養生をしていただくことをおすすめします。
●色味の変化するスピードが速い木(鉢植えなどをおいた場合)
2週間ほどで色味が変化してしまうほど、変化するスピードが速い樹種については、お引越し直後は、植木鉢などの小物やラグなどを定位置に置くのは控えて全体的に日焼けをさせ、ある程度色味が落ち着いてきた頃に小物やラグを置くことをおすすめします。
【日焼けによる変色の実験 】
無垢材の中でも日焼けにより色が変化するスピードが速い、アメリカンブラックチェリー床材(Arbor植物オイル仕上げ)を施工し、施工直後に観葉植物の鉢を置いて、約1ヶ月間、鉢をずらさずに、日に当て実験をしたところ、
1ヶ月後、下図のようにくっきりと日焼けの後がつきました。
【日焼けによる変色部分の対処方法 】
日焼けにより、色の差が出てしまった場合、浸透性塗料で仕上げているフローリングは、簡単に補修をすることが可能です。
※ウレタン塗装については下記の補修はできませんのでご注意ください。
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