防虫・防腐加工なしでも安心して使用できる卓越した耐朽性に加え、優れた耐久性・難燃性・寸法安定性を備えているなど、最高級デッキ材として広く認知されているイペ。その特長はフローリング材としても申し分なく、また、独特の風合いや重厚感は空間デザインに新たなヒントを提示します。
イペはウッドデッキに使用されているだけに、強度が高く、非常に腐りにくい性質をもっています。そのため、ボードウォークなど外部での使用はもちろん、不特定多数の人々が訪れる公共施設のロビーや往来の激しい大型施設のエントランスホール、店舗などの重歩行用のフローリングとして最適な素材といえます。
イペ 無垢フローリング
直径10㎜の鋼球を0.32㎜の深さまで圧入させるのに必要な荷重を測定する「ブリネル硬さ試験」の結果、イペは他の樹種よりも優れた数値を記録。代表的なフロアー材であるナラの約2倍、耐朽性が高く、船舶のデッキや店舗の床などにも使用されているチークの約3倍の硬さを有しています(下表参照)。つまり、ピンヒールなど、一点に圧力が集中するような場合でも、表面に傷がつきにくく、それだけハードな使用にも耐えられることを証明しています。
イペは心材に、虫や菌などに対して高い抵抗力を発揮する「ラパコール」という天然成分を含んでいることから、薬品等による防虫・防腐加工をしなくても虫害や腐敗の心配がありません。さらに、人工的な難燃処理を施した木材と同等の燃えにくさを有しているなど、木材としての資質に恵まれています。
そのため、海浜公園のデッキやマリーナの桟橋など、過酷な環境下でも積極的に用いられています。
横浜大桟橋(写真:はまの景)
フローリング材の条件の1つとして、寸法安定性があります。無垢材は、空気中の余分な水分(湿気)を吸収し、足りなくなったら放出するという調湿作用を有しているため、周囲の温度・湿度変化によって、膨張・収縮します。ただし、その度合いを示す「伸縮度係数」は樹種によってバラつきがあり、数値が小さいほど寸法安定性が高い、ということになります。
重い木は一般的に動きが大きいと言われていますが、イペは膨張収縮係数が小さく、寸法安定性を備えている事がわかります(下表参照)。
このようにイペは、卓越した寸法安定性を備えていることから、一般的なフローリング材よりも、本製品は120mmという幅広に仕上げています。そのため、無垢の素材感を十二分に引き出すのはもちろん、イペ特有の高級感ある表情や風合い、重厚感を醸し出すダークブラウンの色調と、使い込むほどに味が深まる経年変化の妙を一層引き立てます。
マルホンの無垢木材について
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