アフリカ大陸中央部原産のウェンジ。現地ではナイフの柄や木像に加工されていますが、ヨーロッパへも盛んに輸出されています。輸出量はかつての宗主国だったフランスが最も多く、高級家具やフローリングなどに使用されています。
紫檀、黒檀と並んで三大唐木と称されているタガヤサン(東南アジア産)と同じマメ科に属し、表情や材質が似ている樹です。
ウェンジ 一枚板カウンター
一口に「木材」といっても、その色は白系や生成り、淡い茶色や濃い褐色、なかには鮮やかな紫色のものなど、まさに色々。なぜ、このように木材の色が異なるのでしょうか。その答は含有成分にあります。
木材の主要成分であるセルロースやヘミセルロースには色を発する構造はなく、リグニンを天然に近い形で取り出すと、どんな樹種でも薄茶色をしています。つまり、このリグニンの薄茶色をベースに、それぞれの樹固有の色素成分が加わることによって、様々な材色を作り出しているのです。
木材の主な色素成分はフラボノイド類とキノン類の2つ。フラボノイドは無色または黄色で、*共役二重結合や**水酸基を増すにつれて色が濃くなります。もう一つのキノンは黄・赤・紫・橙などの鮮やかな色をしていて、黒檀やチークといった濃い色調の木材に多く含まれています。
(社団法人 日本森林技術協会 【木の100不思議】より)
<補足>
*共役二重結合
木材は酸化すると樹種によって色の変化をしますが、色が変化していく過程の中に共役二重結合が起きます。
分子と分子、又は原子と原子の結合の名称。
結合の力の強さは、一重結合<二重結合
共役二重結合は、二重結合の中でも結合力が強い。
**水酸基
木材が酸化を起こす理由の一つとして水酸基の結合がある。
水酸基のOHが空気中の水素(H)と結合すると水になり、その他の物と結合すると変化は変わってくる。水酸基は言わば結合の基地。
ウェンジは、黒褐色の色合いに淡色の細かい縞が規則的に入り、縞模様を形成しています。通直な木目を持ち、肌目はやや粗。材質は重く、耐久性に富んでいて滑らかな仕上がりが得られます。また、油分が多く、磨きこむことによって自然で美しい艶が出てきます。
本製品はウェンジのラスティックグレードの商品です。ラスティックグレードは、ランダムにピンホールや木喰虫による虫食い痕が入る自然そのままのグレードです。 乾燥した商品ですので木喰虫が今後木材の中から出て来たり、入って来る恐れは少なくなっています。
サイズを活かしてカウンターやテーブル、ベンチといったオーダーメイド家具に仕上げたり、個性的な表情を活かして枠材や巾木といった造作材に加工したりと装飾的な用途に用いることで、インテリアを一層魅力的に引き立てます。塗装仕上げについては、オイル塗装との相性が良く、独特の表情を際立たせるとともに、着色した黒では決して得られない奥行きと渋みを味わうことができます。
また、巨大なサイズと自然のままの形状を活かし、一枚板での使用も可能。その際、安心して使えるよう、反り止め用の金具などもご用意しています。
<仕上がりサイズ>
厚み:45〜50mm
幅 :390〜770mm
ウェンジはフロアー材の人気樹種であるカリンよりも重く、デッキ材の代名詞的存在であるイペよりも曲げ強度が高い、というデータを示しています。そのため、上部から“点”で負荷がかかる店舗フロアーや、全体的に“面”で負荷がかかる家具などに最適な材質といえます。
※Janka硬さとは、主に欧米で参照されている数値で、ある一定の大きさ・重さの鉄球を木材にめり込ませるために必要とされる力を数値化したもの。ちなみに1200以上で土足による重歩行に耐えうるとされています。樹種別の硬さをLEVEL1〜7段階に表しました。なお、レベルが大きいほど硬いことを表し、土足による重歩行に耐えうる目安は、LEVEL4以上となります。
(硬さについて詳しく知りたい方は、見る木活かす木619号「無垢フローリングの堅さ」をご参照ください。)
▼商品情報
無垢一枚板
ウェンジフリッチ
ラスティックグレード(原板)
サイズ:60×420〜800×3500〜7750mm
マルホンの無垢木材について
よく分かるカタログを無料でお届けしています。
お気軽にお申し込みください。
無垢木材の「質感」・「香り」・「あたたかみ」を実際に体感いただくため、 株式会社マルホンでは、浜松と東京、大阪、福岡の4箇所にショールームを開設。 いずれもフローリングやパネリングを始めとする、国内外の豊富な木材をご紹介しております。
専門スタッフが適材適所の木材選びをサポート。 目で見て、手で触れて、ダイレクトに感じて、ご希望に合った無垢木材をお選びください。