「欠点」から「個性」へ
近年、お客様の価値観の個性化・多様化はますます進み、木材に対する評価も大きく変わっています。例えば、木材の表面に現れる節やミネラルステインなどは、かつて「欠点」とみなされていましたが、これらを空間デザインの中へ積極的に活かすというコンセプトが紹介されてからは、「個性」として評価されるようになっています。樹種だけでなく、節の大きさや数、心材と辺材とのミックス度合い、ミネラルステインの入り方などを、木材の柄・表情として、あるいは自然素材ならではの味として、お客様の好みに合わせ選択することができます。グレードはその際の基準として活用されています。また、節などの有無によって価格を単純に比較すると、無いものの方が一本の丸太から採ることのできる量に限度があるため、どうしても高額になってしまいます。したがって「個性」を有する材は、コストメリットも期待できます。
グレーディングの基準
グレードは樹種ごとに設定され、その名称も様々ですが、基本は(1)節の混入具合、(2)辺材の混入具合、(3)ミネラルステイン等の変色部分の有無、によってグレード分けがされています。
現在、弊社で使用されている広葉樹のグレードをまとめると、下表のように6つのグレードが存在していますが、すべての材について6つに区分するのではなく、樹種や商品の特徴に合わせて区分されています。また、樹種によって表れるキャラクターマークがちがうため、同じグレードでも、その表情は、樹種ごとに大きく異なります。なお、節や変色部分を含んでいても、フローリングとしての性能には問題ありませんので、安心して使用できます。
まとめ
グレードとは、木材の表情や雰囲気を表現するものです。そのため各グレードには、それぞれ利点(特徴)があり、それを見極めた上で、お好みに合った無垢フローリングをお選びください。